特別企画「ともに」

第1回
4月23日(土) 9:55~10:40


「ともに感じる」
~名取市閖上地区の流失物ボランティア~
 一つでもいいから、思い出の品を見つけたいと必死で探す人たちの姿。ボランティアが少しでもきれいな状態で、持ち主に返したいと、丁寧に泥をふいて整理しています。
 ボランティアの方の言葉です。「ここにある写真やアルバムは、何か縁があって、見つけてもらって、ここに残されている。だから、何か見つけることを信じて探したいし、探せると信じている。」


「ともに育む」
~子供たちを笑顔にしたい~
 避難所生活を余儀なくされている子供たち。感受性の高い子供たちには、長引く避難所での生活から心身の疲れや不安から様々な症状が出始めています。そんな中、子供たちを少しでも笑顔にしたいと活動している人たちがいます。自然学校やアウトドア関係の団体が集まったボランティアのRQ市民災害支援センター。体育館は「子供元気村」と名付けられ、さまざまな遊びを体験するブースや食べ物のブース、ゲームなどが準備されました。「遊びのお祭り」に子供たちの笑い声が響いていました。
 NPO法人「地球の楽好」に全国から集めた絵本を子供たちに配る活動をしています。ボランティアスタッフのほとんどが被災者です。避難所の一つに大量の絵本やマンガ本を持ち込み「絵本コーナー」をつくりました。そのほかにも、子供たちが望めば、絵本に限らず、縄跳びなどの相手もします。
「子供たちが必要としているものはできる限り、届けたい…」
 被災者ながら、動き続けるスタッフを支えるものは、この思いです。


「ともに見つめる」
~取材先で出会った被災者、その思い…~
 蔵王町のリサイクル工場では、今回の震災で被災し、家や職を失った人たちを臨時社員として雇用しています。現在12名。山元町のイチゴ農家の方がほとんどです。全員でローテーションを組んで、慣れない作業に取り組んでいます。その中の一人の方は両親と奥さんと一緒に会社が用意してくれた宿泊施設で避難所生活を送っていますが、震災から一カ月以上が過ぎ、これからのことを考えています。
 今は一日一日を生きることで精一杯ですが、落ち着いたならば、仲間と一緒にイチゴ作りを復活させたいと思っています。
「俺にやれるのは何かなあって、いつも思う。自問自答して。イチゴ作って、売り出して、お客さんにうまいねって言われるのが一番の励みだから、ぜひともこだわって、しがみついてでも、おれはイチゴをやりたい」