特別企画「ともに」

2021年10月9日(土)12:54~13:24


震災で失業からの出発 石巻・夫婦のパン工房
[石巻市]
「OJ60」(オージェーロクマル)は、県内でも珍しいフランスパンの「カンパーニュ」専門店。店主の伊藤正和さんは、女川町で旅館の支配人を務めていたが震災で職を失い、さらには石巻市内の自宅も揺れにより全壊判定を受けた。震災後、仙台市内の専門店で修行し、2012年、自宅の駐車場跡地に店舗を設けた。店名の「OJ60」は、地元地区名の「扇平」と「ジャパン」の頭文字に、開店当時の年齢60歳を組み合わせたもの。震災を乗り越え、「扇平を日本のカンパーニュの中心地にしたい」という夢を抱く現在69歳パン職人は、妻・浩美さんとともに、挑戦を続けている。


漁師家族が生キクラゲ栽培
[石巻市]
旧牡鹿町にある小渕浜。春のわかめ、冬のカキなどの養殖業は今でも盛んだが、漁師の高齢化が進み夏場は漁に出られない人も。そんな夏場の海での漁に代わって注目を集めているのがきくらげ栽培。夏場が旬のきくらげ栽培は、今年で3年目。黒と白の2色栽培。ブランド名は「金華キクラゲ」。漁業者がきくらげ栽培に乗り出すのは珍しいそうで、石巻地域ではここでしか栽培されていない。地域活性化を目指し、休漁期の漁師の副業として注目が集まる。