特別企画「ともに」

2022年3月12日(土)13:50~14:20


キッチンカーで石巻焼きそばを
行方不明の妻を思う男性【石巻市】
石巻市の尾形勝寿さんは76歳。震災前はラーメン店「味平」の店主として、妻・きみ子さん(不明当時・59)と一緒に切り盛りしてきたが、きみ子さんは震災で津波に飲まれ、今も行方不明。震災1週間後に店舗跡で見つけたのは、きみ子さんが愛用していた焼きそば用の「ヘラ」。それに励まされた尾形さんは、焼きそば用のキッチンカーを購入。イベントなどに出向き、きみ子さんのヘラで焼きそばを焼き続ける。


自然体験と防災談義を民泊で
気仙沼から移住の夫婦【栗原市】
栗原市若柳で「民泊やまざき」を営む小野寺徳茂さんは気仙沼市出身で元小学校校長。震災で自宅を失い、妻の恵子さんとともに2012年に移り住んだ。沿岸部から内陸部に移住したことで、畑仕事をはじめ、それがきっかけで地元の人と交流する中で生まれたアイデアが、被災地を訪ねた人、長期出張者の拠点となる民泊施設。「やまざき」は移り住んだ古民家の屋号。地域の人になじみのある名前をそのまま引き継いだ。そこで自らの被災体験を小野寺さん夫婦は語る。宿泊者だけではなく、近所の人たちとも防災について談義を交わす小野寺さんの思いに迫る。