特別企画「ともに」

第39回 2014年6月21日(土)12:58~13:28
[再放送]6月29日(日)深夜1:20~1:50


震災で地滑り被害 仙台市内陸部の今
[仙台市]
 震災では、沿岸部から離れた仙台市の内陸部でも大きな被害を受けました。大規模な地滑りで被害を被った太白区緑ヶ丘4丁目地区。集団移転と現地再建による復旧が進められています。復興公営住宅への入居を待つ世帯、宅地の補修工事で住み続ける世帯を取材しました。「子育ても終わり子供たちも一人前となり、これから皆でお茶のみしたり出来る時期なのに…」と話す住民。今回の震災は、内陸部でも人々の生活に大きな影響を及ぼしました。


養殖ホヤの水揚げ再開~女川の今
[女川町]
 女川町竹浦地区では、養殖ホヤの水揚げが再開しました。生産量は、まだ震災前の3割ほどです。「思ったよりも早く出荷できるようなったが、新たな販路を見つけなければならない」と話す漁師の阿部次夫さん。というのも、原発事故の影響で輸出がストップ。震災前、収穫の8割を韓国に輸出していたそうです。課題は山積みですが、ホヤの水揚げ再開ということで地元の人たちも喜んでいます。克丸鮮魚店の食堂では、郷土料理の「ホヤ玉」が話題を集めています。ホヤの中にゆでたまごを入れ、砂糖やしょう油、酒などで煮付けたもの。女川の中でも、出島あたりでよく食べられていた家庭料理だそうです。


七ヶ浜の今~4年ぶりの田植えに感謝
[七ヶ浜町]
 震災による津波で、七ヶ浜町の農地の9割が被害を受け、8割の農家が離農しました。農地もほぼ復旧しましたが、区画整理事業の工事により、今年、営農できる田んぼは震災前の半分。町で一番若い農業の担い手である我妻卓郎さんは、4年ぶりに再開した田んぼで、「田んぼアート」を企画しました。デザインは町章と握手。復旧に携わってくれた人たちへの感謝と、これからもつながっていこうという思いが込められています。全国から集まったボランティアと地元の人たちで田んぼアートは完成しました。「皆さんの力があって、いま営農できている。残った農家で七ヶ浜の農地を守っていきたい」と我妻さんは言います。