特別企画「ともに」

第43回 2014年10月18日(土)13:00~13:30
[再放送]10月26日(日)深夜2:10~2:40


若林区荒浜の農業の今
[仙台市]
 荒浜地区で被災した農家は、約180戸。震災で、自宅や農機具など全てを失いました。ほとんどが兼業農家。高齢化と後継者不足に悩んでいたところに、震災が追い打ちをかけ、離農する農家が増えてしまいました。そんな中、荒浜の農業を守ろうと地元の農家が「荒浜集落営農組合」を立ち上げ、農業を再開しました。そして、農地の復旧活動をしていた大学生のボランティア団体「リルーツ」が、被災した農家が作った野菜を販売するなど、今も農家を支援し続けています。


あの時、聴覚障がい者は…
[仙台市]
 震災により、県内で聴覚障害の身体障害者手帳を持っていた方は76人が死亡、1人が行方不明となっています。宮城県聴覚障害者協会の小泉正壽会長は、発災後すぐに、県内に約300人いる会員の安否確認に取りかかり、3日目からは避難所を回り始めたそうです。 小泉さんは、今でも時々、仮設住宅に住む会員を訪ねています。会員の方に当時のことなどを伺うと、「通訳者も、知らせてくれる人もいなかったので、避難の呼び掛けが全くわからなかった。」「ろうあ者は耳が聞こえないので、危険が迫っていることを身振り手振りでもいいので、教えてもらいたい。」 聴覚障害者の情報格差を解消するために、小泉さん達は、「手話言語法」と呼ばれる法律の制定を求めています。手話が国語と同じく言語であることを広め、手話を学ぶ機会を保障し、通訳者の派遣を充実させようというものです。