特別企画「ともに」

第46回 2015年1月17日(土)12:53~13:23
[再放送]1月25日(日)深夜2:10~2:40


懐かしい石巻の絵をカレンダーにして届けたい
[石巻市]
 懐かしい石巻地方の風景画をカレンダーにして、市内の仮設住宅全戸に配ろうと取り組んだ方がいました。石巻市内に住む熊倉一徳さんです。ボランティアと一緒に1軒ずつカレンダーを配り歩きました。カレンダーは、石巻、女川、牡鹿半島の3種類、それぞれの風景画で構成されています。絵は、亡くなった熊倉さんの父・保夫さんが描いたものです。保夫さんは小さい時から絵を描くのが好きで、50年以上に渡って描き続けました。その作品の大半が、石巻や女川の風景画でした。保夫さんの七回忌の法要を行った去年、熊倉さんは父の絵でカレンダーを作ろうとプロジェクトを立ち上げ、インターネットを利用してカレンダーの印刷費を募りました。すると、全国からたくさんの支援が寄せられました。さらに、友人やボランティア団体に配布の協力を呼び掛け、大勢の仲間が集まりました。「今もなお、仮設に住まわれ不自由な思いをされている方がたくさんいらっしゃいます。父の絵を見て、少しでも日々の生活の中で和らいでもらえれば」と熊倉さんは言います。
(絵を届けたい!プロジェクト phone:0120-95-0352)


石巻・長面浦の今
[石巻市]
 北上川の河口近くにある長面浦周辺は、津波で壊滅的な被害を受けました。災害危険区域となり、今も更地が広がったままです。震災の翌年から再開したカキの養殖。被害を受けた養殖イカダは、震災前の8割まで回復しました。去年4月にカキの処理場が完成し、今シーズンから本格的なカキむき作業が始まりました。カキ処理場の隣には支援で番屋が建てられ、内陸部の仮設住宅から車で30分かけて通う漁師たちの憩いの場となっています。番屋の管理を担うのは、地元の人達で組織した「長面浦海人」。代表を務めるのは、若手漁師の小川英樹さん。小川さんは仕事の合間を縫って、漁業体験も行って来ました。長面浦の豊かな自然や、自慢のカキを全国に広めるため。「震災直後から長面浦の再生を目指し、奮闘してきた先輩たちがいるからこそ、自分も頑張れる」と小川さんは言います。