特別企画「ともに」

第48回 2015年3月14日(土)12:53~13:23
[再放送]3月22日(日)深夜2:10~2:40


復興の大きな一歩~女川まちびらき
[女川町]
 震災から5年目の今月21日、新しい女川駅を中心に「まちびらき」が行われます。魅力ある街を作ろうと、地元の人たちは様々な思いを胸に前へ進んでいます。特産品を全国にPRする活動をしている「復幸まちづくり女川合同会社」代表の阿部喜英さんは、「やっと駅舎が建ち、新しい街のイメージが実感できるようになった。終着駅ではなく、始発駅。ここから始まるんだ」と期待を寄せます。新駅舎の2階に併設される温泉施設「ゆぽっぽ」。その休憩室に飾られた「タイルアート」。大きな木の枝に咲く、色んな形の花。復興への想いを込め、地元の人たちがデザインしたもので、仮設商店街にある「みなとまちセラミカ工房」が、タイルアートの製作を手伝いました。工房では、彩り豊かなスペインタイルの文化を女川に広めようと、タイルを製作し、販売をしています。「皆さんに情報発信して、スペインタイルを通し女川のファンを増やしたい」と工房の代表、阿部鳴美さんは言います。地元の人たちが想い描く、新しい女川の町づくりが始まります。


東松島・宮戸月浜の今
[東松島市]
 以前、番組で何度かお伝えした東松島市宮戸の月浜地区。震災前は、約40世帯が暮らし、ノリ養殖と民宿経営が盛んなところでした。津波が集落に押し寄せ、大きな被害を受けました。去年、地区の高台には団地の造成が完了し、住宅の再建が進んでいます。国の支援を受けて共同で再開したノリ養殖も、生産規模は、震災前の約6割まで回復しています。今年の5月には支援の期間が終わり、漁師たちは、それぞれ自立することとなります。グループの代表、山内良裕さんは、「目標を持ち、そこに向かって動いた事が良かった。本当に大変なのは、これからここに根ざして安定するまでだ」と言います。また、「奥松島産業振興協議会」の小野勝見会長は、集落の跡地を利用して観光客を呼び込むための準備を進めようと意欲的に取り組んでいます。