特別企画「ともに」

第56回 2015年11月14日(土)12:53~13:23


被災した神社で秋祭り~ボランティアから神職に
[山元町]
 今月1日、山元町花釜地区の青巣稲荷神社で、秋祭りが行われました。宮司の藤本和敏さんは、去年、神職の資格を取ったばかり。それまでは、ボランティアとして山元町に訪れていたひとりでした。前任の宮司の引退に伴い、後任を選ぶ必要に迫られた住民たちは、震災以来、神社の再建に力を注いできた藤本さんに託しました。自分が引き受けることで再建を諦めずに済むならと、藤本さんは宮司になることを決断しました。去年行われた、震災後初の秋祭りは神事を執り行っただけでした。今年は、ボランティアがきっかけで知り合った熊本県の神社から神輿が寄贈され、5年ぶりに神輿担ぎが復活しました。


歌津の今~南三陸でふなっしーグッズ
[南三陸町]
 震災発生から4年8ヵ月。がれきが撤去され更地になってから、なかなか進まなかった歌津の中心部の整備が、ようやく本格的に動き始めたようです。人気キャラクター「ふなっしー」の公式グッズを作っている南三陸ミシン工房。震災で職を失った女性たちを支援する目的で活動が始まりました。ふなっしーグッズを作り始めたのは、2013年3月ごろ。被災地を支援したいと、ふなっしーのオフィシャルグッズを作る会社から連絡があり、仕事することになったそうです。「これから先、10年単位で仕事を続けていく仕組みを作っていかなくてはいけない。そのためにも、しっかりと相手に認められる技術を持たなくては…」と代表の熊谷さんは言います。