第568回 仙台放送番組審議会
(2019年9月25日開催)
開催日時 | 2019年9月25日(水) 午後0時15分~ |
開催場所 | 仙台放送役員会議室 |
出席者 |
委 員 | 芦川隆範、菅野麻衣子、今野恵、真田昌行、鈴木広一、廣瀬典孝、 山形安生、山室隆 |
局 側 |
稲木甲二/代表取締役社長、
大沼浩一/専務取締役、
平山準一/取締役放送本部長、
高荒治朗/報道局長、
篠原研司/編成制作局長兼制作部長、
大山吉剛/編成部長、
菊地章博/報道部長、
大山琢也/報道部、
佐藤俊昭/番組審議室長、
田村信也/番組審議室事務局長、
石山利恵/番組審議室
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稲木甲二/代表取締役社長、大沼浩一/専務取締役、
平山準一/取締役放送本部長、高荒治朗/報道局長、
篠原研司/編成制作局長兼制作部長、大山吉剛/編成部長、
菊地章博/報道部長、大山琢也/報道部、佐藤俊昭/番組審議室長、
田村信也/番組審議室事務局長、石山利恵/番組審議室
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議題
- 前回議事録の承認
- 7・8月番組分類統計、9・10月自社制作番組予定、7・8月に寄せられた視聴者からのご意見
- 番組合評 「その壁が守るもの~宮城・240㎞の防潮堤~」
2019年6月29日(土)12時54分~13時49分放送を審議
議事概要
- 前回の第567回番組審議会の議事録が承認された。
- 局側から、7・8月の番組種別ごとの放送時間、9・10月の自社制作番組の放送予定、7・8月に視聴者から寄せられたご意見や苦情 など合わせて562件の主な内容を報告した。
- 議題番組の審議
議題番組に対して、各委員から、さまざまな意見をいただきました。
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番組全体としては、防潮堤に賛成派、反対派それぞれの姿勢を尊重する作りにしたいという意図が伝わって来た。様々な地域や事例を幅広く扱っていて、視聴者に考えさせるような、そういう内容だなと感じた。
宮城県では防潮堤推進の立場から、知事の発言で進むが、地元の住民の方達はどうなのか。建設に賛成の方はいないのだろうか。行政対住民というのは非常に分かり易い構図だが、それほど簡単に割り切れる問題ではないと感じた。
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北海道の奥尻島の前例を挙げた点ですが、現在、宮城県に建設中の防潮堤の未来を想像することができた。人口減少によって、インフラ整備の予算が足りなくなるということは、宮城県にも確実にやってくる未来です。将来、高い津波が予想される地区の取り組みや、被災する前提で町づくりを考える話を紹介したのも素晴らしかったと思う。
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取材は東北地区だけでなく、神戸、北海道と広い範囲にわたり、まさに足で稼いだ内容になっており、意欲的な番組と受け止めた。また、津波の高さ、人口数などを工夫したグラフィックで示し、丁寧な作りで視聴者に伝えようとする意識を強く感じ取れた番組だった。
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後半において、住民と行政、それぞれの守るべきものが何なのかという意見の対立がどこだというところが、番組の中で紹介する事例が盛り込みすぎているところがあり、その曖昧さが最後まで残った。
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締めくくり方だが、冒頭と最後に雄勝のTさんが登場するということは、Tさんがこの番組の中で主人公だと、私も思っているが、その方が最後に町を出て行ってしまうという、この結果というのは少々驚いたところではある。防潮堤建設というのは難しい問題を含んでいると感じたが、Tさんが出て行ってしまうことで、壁が守るのは何であったのか、分からずに終わってしまった。
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普代村の15.5メートルの防潮堤は、震災の11メートルの津波から町を守ったと、いう事例も紹介されたが、これに関しても、大学の先生の解説だけではなくて、実際に防潮堤から守られた住民はどう思っているのか、そういった生の声も聞きたかった。皆さんも仰っているが、最後のナレーションの部分、「数十年から数百年の津波からは守られるけれども、東日本大震災クラスの津波では、高さ云々〜」の部分ですが、私としては、これが仙台放送さんの制作サイドとしての思いであり、この番組を制作した主旨かなと受け止めましたが、「その壁が守もの」というタイトルがついた番組の最後で、このコメントを通じて視聴者に何を訴えたかったのか、伝えたかったのか、分かりかねる部分だった。
これに対して制作スタッフは次のように話しました。
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結論から言うと、本当に最後の締めに関しましては、本当に悩んだというか、数年後、数十年後、何時になるのか分からないが、いつか答えが出るときまで、やはり継続取材というものをしていかなくてはならないのかなと考えていた。
※第568回番組審議会の概要は10月5日(土)の「月刊チャンネル寸評」で放送しました。