第626回 仙台放送番組審議会
(2025年6月25日開催)
開催日時 | 2025年6月25日(水) |
場 所 | 本社5階役員会議室 |
出席者 |
委員長 | 山本雅之 |
委 員 |
加藤美紀、菊池昭光、小宮仁奈子 今野恵、鈴木一子、鈴木広一 土橋章子、野沢千晶 |
加藤美紀、菊池昭光、小宮仁奈子、今野恵、鈴木一子、鈴木広一、土橋章子、野沢千晶 |
局 側 |
稲木甲二/代表取締役社長
高荒治朗/取締役報道制作局長
高橋肇/編成部長
山下悠哉/報道部プロデューサー
高橋耕平/報道部ディレクター
篠原研司/取締役番組審議室長
伊藤大輔/番組審議室事務局長
田村信也/番組審議室
石山利恵/番組審議室
|
稲木甲二/代表取締役社長、高荒治朗/取締役報道制作局長
高橋肇/編成部長、山下悠哉/報道部プロデューサー
高橋耕平/報道部ディレクター、篠原研司/取締役番組審議室長
伊藤大輔/番組審議室事務局長、田村信也/番組審議室
石山利恵/番組審議室
|
議題
- 前回議事録の承認
- 5月の番組分類統計、視聴者からのご意見について
- 番組合評:
「令和の開国―外国人材が握る地方の未来―」
5月24日(土)午後4:30~5:25放送
【番組概要】
労働者の30人に1人が外国人となった日本。労働力不足による国力の衰退を防ぐため、外国人の受け入れ拡大が進む。とりわけ依存を高めているのが、人口減少が進む「地方」、そして「一次産業」。国際競争力が低下した日本は既に「選ばれる国」ではなくなったと言われる。
さらに、2027年から外国人労働者の受け入れ制度が変わり、労働者の意思で転職が可能となった。より良い労働条件を求めて都心部への人材流出が加速すると懸念されている中、宮城県は、安定的な人材確保を目指してインドネシア政府と直接協定を結んだ。
番組では、宮城県内で起きていることと地方で働く外国人の実情を軸に、外国人労働者を受け入れることで、地方のどんな未来につながっていくのかを考える。
議事概要
- 第625回番組審議会の議事録が承認された。
- 局側から、5月の番組種別ごとの放送時間と視聴者から寄せられた意見や苦情など合わせて234件の主な内容を報告した。
- 議題番組の審議
議題番組への各委員からの主な意見は以下の通り。
- 人手不足が深刻化している日本で外国人労働者がどうかかわっているのか、様々な角度から紹介しており、視聴者に考えさせるところも多かった。ドキュメンタリー大賞ノミネート番組にふさわしい内容だった。
- 東北という地方から、これから首都圏にも近い将来に必ず訪れる、日本の人手不足問題を全国に投げかけた意義のあるドキュメンタリー番組だと感じた。
- 「多文化共生社会」を受け入れていくのは必然だが、受け入れろという主張一辺倒だと対立しか生まない。受け入れていくためには、どうしたらいいのだろうと考えさせられた番組だった。
- この問題は、「技能実習生をウエルカムで受け入れるべき」とか「外国人が可哀想、気の毒」などと近視眼的に捉えると、思わぬ沼にはまるが、事実の積み上げだけで視聴者に理解してもらう努力が感じられた。
- 宮城県の生産年齢人口の推定と漁業就業者数の推移を可視化していたことや、技能の習熟度により、外国人労働者の受け入れ年数や家族帯同と転職の可否を表でまとめていたので、外国人労働者の状況理解が速やかになった。
- 賛否両論の取り上げ方について、インターネットで見たとか噂話を聞いたということで、体制と反対の側に走る人たちがいるのも社会の中の現実だが、どういう対立点なのか、解消できるものなのか、もう少し詳しく紐解けたら良かった。
- 外国人の就労、労働力に頼らなければやっていけない日本社会の疲弊の様子を、もう少し正面から取り上げて欲しかった。番組では素通りしていたと思うので、「令和の開国」という言葉の背景をもう少し解説していたら良かった。
これに対し、番組担当者は次のように述べた。
- 番組タイトルの「令和の開国」に込めたメッセージは、令和には新しい時代、時代の転換点の意味、開国には新しい地方の、世界に目を向けて動き始めた意味がある。我々国民も外国人に対して心を開く努力をすべきと伝えたかった。
視聴者をより意識してタイトルの意味合いを丁寧に説明すべきだった。
※第626回番組審議会の概要は、7月5日(土)の「月刊チャンネル寸評」で放送。