プログラムのご案内

- タイトル
- 「雪 女」
- 著 者
- 小泉 八雲
- 朗 読
- 寺田早輪子アナウンサー
第1回放送 (2008年2月29日)
武蔵の国のある村に、茂作と巳之吉という、二人のきこりがいた。このふしぎな話があったころ、茂作はもう老人だったが、てつだいの巳之吉のほうは、まだ十八さいの若者だった。二人は、毎日いっしょに、村から二里ほどはなれた林へでかけた。とちゅうに広い川があり、渡し舟でわたらなければならない。これまでにも、いくたびか橋がかけられたが、かけるたびに、おし流されてしまった。大水で水かさがますと、このあたりは流れがはげしくなって、ふつうの橋では、とてももちこたえられないのである。…
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第2回放送 (2008年3月7日)
どれぐらいの時間がたっただろうか。巳之吉は、顔の上に、さらさらとふきつける雪のために、ふと目をさました。そして、雪明かりに照らされて、一人の女──まっ白い着物をまとった女が、小屋の中にいるのを見た。女は、茂作の上にかがみこんで、ヒュー、ヒューと息をふきかけていた。息は白くきらきらと光るけむりのようだった。と、そのとき、女はきゅうにこちらへむきなおると、こんどは巳之吉の上にかがみこんだ。巳之吉は大声でさけぼうとしたが、どうしたことか、声が出なかった。…
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第3回放送 (2008年3月14日)
やがて巳之吉は、元気をとりもどすと、また仕事にもどった。毎朝、一人で林へいき、日が暮れると、たきぎのたばを背おって家に帰ってくる。母親がてつだって、そのたきぎを売るのだった。翌年の冬の、ある夕がたのことであった。巳之吉は、家にもどるとちゅう、たまたま同じ道をいそいでいく、一人のむすめといっしょになった。背の高い、すらりとした、たいへん美しい顔だちで、巳之吉が、「こんばんは。」と、あいさつすると「こんばんは。」と、むすめもあいさつをかえした。…
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第4回放送 (2008年3月21日)
ある晩のことであった。子どもたちがねてしまってから、お雪は、あんどんの明かりをたよりに、ぬいものをしていた。巳之吉は、そのすがたをつくづくながめながら、こういった。「おまえが、そうやって、明かりに照らされてぬいものをしているのを見ると、おれは十八のときにあった、ふしぎなできごとが思いだされてならないよ。そのとき、おまえとそっくりな、白くて美しい人を見たのだ──ほんとうに、その女は、おまえによくにていたのだ。」お雪は、ぬいものの手を休めずに答えた。…
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※一部の作品には、現在において不適切と思われる表現が含まれている場合がありますが、
原作の内容を尊重し、原作通り朗読させていただいております。
原作の内容を尊重し、原作通り朗読させていただいております。
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