
プログラムのご案内

- タイトル
- 「一月一日」
- 著 者
- 永井荷風
- 朗 読
- 浅見博幸アナウンサー
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第1回放送
2013年1月11日
一月一日の夜、東洋銀行米国支店の頭取某氏の社宅では、例年の通り、初春を祝ふ雑煮餅の宴会が開かれた。在留中は何れも独身の下宿住ひ、正月が来ても屠蘇一杯飲めぬ不自由に、銀行以外の紳士も多く来会して、二十人近くの大人数である。…
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第2回放送
2013年1月18日
『金田か、妙な男さね、日本料理の宴会だと云へば顔を出した事がない。日本酒と米の飯ほど嫌ひなものは無いんだっていうから……。』 『米の飯が嫌ひ……それア全く不思議だ。やっぱり諸君の……銀行に居られる人か?』…
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第3回放送
2013年1月25日
『君のファーザーは、酒を飲まれるのですか?』しばらくしてまた聞きだす。 『いや、時々ビール位は遣るようです。大した事は有りません。』…
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第4回放送
2013年2月1日
母の仕事は、恁く永久に賞美されない料理人の外に、一寸触つても破れさうな書画骨董の注意と、盆栽の手入で、其れも時には礼の一ツも云はれゝばこそ、何時も料理と同じ様に…
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第5回放送
2013年2月8日
何でも夜半近くから、急に大雪が降出した晩の事で、父は近頃買入れた松の盆栽をば、庭の敷石に出して置いたので、この雪の一夜を其の儘にして置いたなら雪の重さで…
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第6回放送
2013年2月15日
私は春の野辺へ散策に出て大きなサンドウイツチや、林檎を皮ごと横かぢりして居る娘を見ても、或はオペラや芝居の帰り、夜更の料理屋で、シヤンパンを呑み…
※一部の作品には、現在において不適切と思われる表現が含まれている場合がありますが、
原作の内容を尊重し、原作通り朗読させていただいております。
原作の内容を尊重し、原作通り朗読させていただいております。
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