
プログラムのご案内

- タイトル
- 「牛肉と馬鈴薯」
- 著 者
- 国木田独歩
- 朗 読
- 浅見博幸アナウンサー
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第1回放送
2014年1月10日
明治倶楽部とて芝区桜田本郷町のお堀辺に西洋作の余り立派ではないが、それでも可なりの建物があった、建物は今でもある…
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第2回放送
2014年1月17日
岡本の姿を見るや竹内は起って、元気よく「まアこれへ掛け給え」と一の椅子をすすめた。岡本は容易に坐に就かない。…
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第3回放送
2014年1月24日
僕のは岡本君の説とは恐らく正反対だろうと思うんでね、要之、理想と実際は一致しない、到底一致しない…
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第4回放送
2014年1月31日
「何も不思議は無いサ、その頃はウラ若いんだからね、岡本君はお幾歳かしらんが、僕が同志社を出たのは二十二でした。十三年も昔なんです。…
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第5回放送
2014年2月7日
「それから北の方へ防風林を一区劃、なるべくは林を多く取って置くことにしました。それから水の澄み渡った小川がこの防風林の右の方からうねり出て屋敷の前を流れる。…
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第6回放送
2014年2月14日
「ねエ岡本さん!」と言い足した。岡本はただ、黙言て首肯いたばかりであった。「詩人?そうサ、僕はその頃は詩人サ、『山々霞み入合の』ていうグレーの…
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第7回放送
2014年2月21日
「ちょっと君、ちょっと『馬鹿野郎!』というような心持というのが僕には了解が出来ないが……そのどういうんだね?」と権利義務の綿貫が真面目で訊ねた。…
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第8回放送
2014年2月28日
「馬鹿?馬鹿たア酷だ!今から見れば大馬鹿サ、然しその時は全く豪かったよ」「矢張馬鹿サ、初から君なんかの柄にないんだ、北海道で馬鈴薯ばかり食うなんて…
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第9回放送
2014年3月7日
「僕は違うねエ!」と近藤は叫んだ、そして煖炉を後に椅子へ馬乗になった。凄い光を帯びた眼で坐中を見廻しながら「僕は馬鈴薯党でもない、牛肉党でもない!…
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第10回放送
2014年3月14日
「僕も矢張、牛肉党に非ず、馬鈴薯党にあらずですなア、然し近藤君のように牛肉が嗜きとも決っていないんです。勿論例の主義という手製料理は大嫌ですが、さりとて肉とか薯とかいう嗜好にも従うことが出来ません」…
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第11回放送
2014年3月21日
『お栄さん僕はそんな声を聴かされると何だか哀れっぽくなって堪りません』と思わず口に出しますと『小妹は何故こんな世の中に生きているのか解らないのよ』と…
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第12回放送
2014年3月28日
「森影暗く月の光を遮った所へ来たと思うと少女は卒然僕に抱きつかんばかりに寄添って『貴様母の言葉を気にして小妹を見捨ては不可ませんよ』…
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第13回放送
2014年4月4日
「それでも勇気を鼓して近づいてみると女でした、無論その顔は見えないが、路にぬぎ捨てある下駄を見ると年若の女ということが分る…
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第14回放送
2014年4月11日
「僕もその頃、上村君のお話と同様、北海道熱の烈しいのに罹っていました、実をいうと今でも北海道の生活は好かろうと思っています。それで僕も色々と想像を描いていたので、…
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第15回放送
2014年4月18日
「そうです、それで僕の総ての希望が悉く水の泡となって了いました」と岡本の言葉が未だ終らぬうち近藤は左の如く言った、…
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第16回放送
2014年4月25日
「ハッハッハッハッ要領を得ない?実は僕も余り要領を得ていないのだ、ただ今のように言ってみたいので。どうです岡本君、だから僕は思うんだ君が…
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第17回放送
2014年5月2日
「今に申します。諸君は今日のようなグラグラ政府には飽きられただろうと思う、そこでビスマークとカブールとグラッドストンと豊太閤みたような人間をつきまぜて…
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第18回放送
2014年5月9日
「言いましょう、喫驚しちゃアいけませんぞ」「早く早く!」
岡本は静に「喫驚したいというのが僕の願なんです」…
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第19回放送
2014年5月16日
「オルムスの大会で王侯の威武に屈しなかったルーテルの胆は喰いたく思わない、彼が十九歳の時学友アレキシスの雷死を眼前に視て死そのものの秘義に驚いたその心こそ僕の欲するところであります。…
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第20回放送
2014年5月23日
「即ち僕の願はどうにかしてこの霜を叩き落さんことであります。どうにかしてこの古び果てた習慣の圧力から脱がれて、驚異の念を以てこの宇宙に俯仰介立したいのです。その結果がビフテキ主義となろうが、馬鈴薯主義となろうが、将た厭世の徒となってこの生命を咀うが、決して頓着しない!
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第21回放送(最終回)
2014年5月30日
「我|何処より来り、我何処にか往く、よく言う言葉であるが、矢張りこの問を発せざらんと欲して発せざるを得ない人の心から宗教の泉は流れ出るので、詩でもそうです、だからその以外は悉く遊戯です虚偽です。…
※一部の作品には、現在において不適切と思われる表現が含まれている場合がありますが、
原作の内容を尊重し、原作通り朗読させていただいております。
原作の内容を尊重し、原作通り朗読させていただいております。
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