掌蹠膿疱症に関する情報をどのように収集していますか?オンラインで開催した本セミナーでは、視聴者の皆さんにもリアルタイムで質問に答えていただき、ディスカッションにご参加いただきました。
掌蹠膿疱症の情報を調べたことがありますか?
PPPコミュニティは何をしていると思いますか?
受診したときに医療機関に何を期待しますか?
掌蹠膿疱症治療中に医師に相談した方がよいときは?
Q1
掌蹠膿疱症治療中に医師に相談した方がよいときは?
視聴者の回答
鈴木さん:
私の時代は40年近くも前なので、今のようにインターネットで情報を検索することができませんでした。掌蹠膿疱症だと診断されても、治療方法がわからない。いろんな先生を巡ったけれども、わからない。提案された治療法が正しいかどうかもわからず、やってみるしかない状況でした。正しい情報を収集するのが非常に難しかったです。
小林先生:
今は、まずインターネットで検索という時代ですよね。しかし、正しい情報とそうでない情報があるので注意が必要です。製薬会社が公開している情報はエキスパートの医師が監修していることが多く、正しい情報が含まれていますが、SNSや一般の方が書いた記事や口コミは正しいとは限りません。掌蹠膿疱症について知りたい方は、掌蹠膿疱症患者会 PPP コミュニティのサイトで「掌蹠膿疱症とは」というページをご覧ください。私が執筆しています。
Q2
PPPコミュニティは何をしていると思いますか?
視聴者の回答
鈴木さん:
私たちPPPコミュニティは、掌蹠膿疱症という病気がどういうものなのか、何をしたらいいのかを理解し、認知度を高めるために、著名な先生方にご協力をいただいて講演をしています。困っていることがあれば、お力になれると思いますので、ご参加ください。
小林先生:
患者さんたちは足のうらや骨の痛みがあって集まるのが厳しいだろうと考えて、オンラインでの開催を始めたんですよね。講演をお願いしている先生方はエキスパート中のエキスパートばかりで、普通にはなかなか聴けない貴重な講演です。患者さんの「こういう話が聴きたい、これについて知りたい」というリクエストから、私が必死に講演者を探します(笑)。講演内容は患者会の冊子にまとめて年一回配布しています。会員さんは過去の冊子も購入することもできます。他では入手困難な内容ですが格安です。
Q3
受診したときに医療機関に何を期待しますか?
視聴者の回答
鈴木さん:
私は、正しい診断名をいただきたかったのが一番です。これは一体何?どうしてこうなるの?と。診断名が付かなければ、治療方法もわかりません。
小林先生:
そうですよね。先生方にとっても難しい疾患のようです。すぐに診断がつかない場合もあります。掌蹠膿疱症の可能性があるのではと心配な方、逆に掌蹠膿疱症ではないのではと思う方、希望する歯科診療が受けられない方も、先生に相談して専門医への紹介状を書いていただき、歯のチェックもしていただきたいです。もちろん元の先生に戻ることも出来るはずです。診療時間内に先生に相談できない場合には、患者会に参加していただければ、専門医に直接質問することもできますし、ほかの患者さんのアドバイスを聞くこともできます。診断や治療に悩みのある方は、利用していただきたいなと思います。
Q4
掌蹠膿疱症治療中に医師に相談した方がよいときは?
視聴者の回答
小林先生:
実はこれ、すべて正解です。手術を受ける時、掌蹠膿疱症の治療によっては休薬が必要だったり、治療選択や治療前後の処置を変えたり、手術の日時を調整したり、麻酔や手術の体位に影響がある可能性もあります。ワクチンを接種するときも、受けている治療によっては生ワクチンを避ける必要があり、休薬期間を設ける場合があります。重症の骨炎の方は、抜歯により一時的に症状が悪化した場合の対応を考えておく必要があるかもしれません。例えば前もって抗生剤を投与したり、激痛になったら飲む薬を処方したりなどの対策ができます。
感染症にかかったときは、休薬が望ましい薬もあります。スポーツなど体を使うイベントの制限は、その方によって異なります。どれもケースバイケースで主治医がアドバイスしますので、一言伝えていただきたいと思います。違う病院の話をしてもいいのかな?など、気を遣う方もいらっしゃいますね。「そんなことを言っていいのかわかりませんが」と前置きをしたり、隠したりされる方も。医師は他の病院の医師と連携をとることに慣れているので心配はいりません。
鈴木さん:
私はすべての項目を主治医に必ず相談しています。信条として、主治医に対しては全面的に信頼を置くタイプなので、なんでも話そうと思っています。治療内容についても、私自身がこれでいいのかな?と不安や疑問を抱いていたら、進まないと思います。何でも素直な気持ちで全信頼を置いたほうが、先生も親身になって私たち患者のことを考えてくださるので、そういうふうにできたらいいなと思います。
小林先生:
掌蹠膿疱症について、直接主治医に話しにくい場合やわからないことがあったら患者会にご連絡するのも一つの方法です。ご相談をいただくと、事務局から私に連絡が来ます。例えば、「○○県でかかれる先生を紹介してください」と問い合わせがくると、皮膚科医と歯科が連携できているか、整形外科医がいるかも含めて、私たちが一生懸命探します。ネットワークの力を広げていきたいと思いますので、掌蹠膿疱症や掌蹠膿疱症性骨関節炎に詳しい医師や歯科医師の情報提供も大歓迎です。「こんな名医がいますよ」といった情報を教えてください。